対象建設工事(建設リサイクル法に基づく分別解体等の届出のご案内)
以下の工事が、分別解体等の届出の対象です。
工事の種類 | 規模の基準 |
---|---|
建築物の解体工事 | 床面積80平方メートル以上 |
建築物の新築・増築 | 床面積500平方メートル以上 |
建築物の修繕・模様替え(リフォーム等)工事 | 工事金額1億円以上 |
その他の工作物に関する工事(土木工事) | 工事金額500万円以上 |
建設工事の実施にあたっては
「分別」と「リサイクル」
が必要です。
Q.この法律はなぜ制定されたのですか?(法律制定の背景)
建設廃棄物は、産業廃棄物全体の排出量の約2割を占めており、建設工事現場からの建設廃棄物の排出量は、全国で年間約8,500万トン。これは東京ドームの約50個分に相当する膨大な量となっています。
また、産業廃棄物の不法投棄の約6割を建設廃棄物が占めています。
更に、産業廃棄物の最終処分場は残存容量が少なくなっており、残余年数は全国で3.7年、首都圏においては1.2年分しかありません。
なお、建設廃棄物のリサイクル率は全体で約8割となっていますが、木材や汚泥については、リサイクルが遅れています。そこで、特定建設資材を用いた建設物等の解体工事、特定建設資材を使用する新築工事等で一定規模以上の工事(対象建設工事)については、特定建設資材廃棄物を基準に従って工事現場で分別(分別解体等)し、再資源化等することが義務づけられました。
Q.分別解体は、どのように実施するのですか?
1.対象建築物等に関する調査の実施
対象となる建築物等、その周辺状況、作業場所、搬出経路、残存物品の有無等の調査を行います。2.分別解体等の計画の作成
次の事項を内容とする計画を作成します。
イ)対象建築物等に関する調査の結果及び工事着手前に講じる措置の内容
ロ)工事の工程の順序及び工程ごとの作業内容と分別解体等の方法
ハ)対象建築物等に用いられた特定建設資材廃棄物の種類ごとの量の見込み及びその発生が見込まれる場所
二)その他分別解体等の適正実施を確保するための措置 など3.工事着手前に講じる措置の実施
工事の実施の前に作業場所及び搬出経路の確保等を図ります。
また、残存物品等、特に家電リサイクル法の対象物について、発注者が事前に搬出を行ったか確認します。4.工事の施工
計画に基づいて解体工事を施工します。
工事は、技術上、安全管理上等の条件を踏まえ、必要に応じて手作業又は、手作業及び機械作業の併用により行います。【標準的な施工手順】建築物の解体の場合
1. 建築設備・内装材等の取り外し
2. 屋根ふき材・外装材の取り外し
3. 上部構造部分の取り壊し
4. 基礎及び基礎ぐいの取り壊し
Q.分別解体は、コストがかかりませんか?
最終処分まで含めると建物を解体するために必要になる費用は、平均的にミンチ解体より分別解体の方が安くなります。
Q.分別解体・再資源化における家主の役割は?
家主には以下のような役割があります。
1.家主にかかる義務(平成14年5月から義務づけられています)
A.分別解体等の計画の内容について元請業者からきちんと説明を受けます。
B.分別解体等の計画を内容とする解体工事届出を都道府県知事に提出します。
C.契約にあたって、分別解体等の費用を明記しその費用をきちんと支払います。
D.元請業者から再資源化等の完了報告を受け、きちんとリサイクルされたかチェックします。2.解体工事を行う業者の選定 →こちらで鹿児島県内の解体業者の検索ができます
建築物等の解体工事の実施には建設業許可か解体工事業登録が必要です。
・分別解体等の計画作成がきちんとできる業者を選定することが重要です。
・建設業許可業者か解体工事業登録業者のどちらかに工事を発注します。3.建物を修繕しながら使うことで建物の寿命を延ばし、解体する際の廃棄物の排出を抑制します。
4.建てる前から、解体するときのことを想定して、リサイクルしやすい建築構造や材料選定を建設業者等と一緒に考えます。
この法律に関する問合せは... 国土交通省総合政策局 建設業課又は事業総括調整官室 また、法律の条文等については、国土交通省HP(総合政策関係、建設業、リサイクルホームページ)をご覧ください。 |
※図やグラフは建設副産物リサイクル広報推進会議 パンプレットより抜粋